1リーグ推進派・夕刊フジが驚くような直言を。

http://www.yukan-fuji.com/archives/2008/09/post_15437.html

プロ野球盛り上げるなら「12球団総当たりの3地区制度」を
江尻良文編集委員「球界に直言!」
 今年はセ、パ・リーグともにクライマックスシリーズ(CS)出場権争いが激化。参戦できないのは、リーグ最下位の横浜と楽天だけという状況になっている。「5位までがCS出場権争いに必死で戦い、この時期になっても消化試合がないから、面白い」という声があがっている。落ちこぼれの両球団の横浜・大矢、楽天・野村監督がいち早く来季続投決定というのも妙な話だが、球界首脳とすればCS制度万々歳といったところだろう。


 が、喜ぶのはまだ早い。両リーグのCSの結果、どちらも1位チームが負け、2位か3位同士の日本シリーズになったらどうなるのか。ファンからは大ブーイングが起こるだろう。ましてやセ・リーグでこのまま阪神が優勝しながら日本シリーズに出られなかったら一大事だ。猛虎ファンの暴動まで考えられる。

 昨年リーグ2位の中日がリーグ優勝の日本ハムを破り、53年ぶりの日本一になった時も、リーグ優勝の巨人ファンから怒りの電話がセ・リーグ連盟事務所、コミッショナー事務局に殺到したが、熱狂的なファンの多い阪神の場合はその比ではないだろう。

 しかもパ・リーグ日本シリーズ出場も2位や3位の球団だったら、「なんのための144試合のペナントレースなのか」という批判が改めて噴出する。今年は1位チームには1勝分のアドバンテージがあるといっても、効果を発揮する保証はない。

 昨年、リーグ2位から日本一になり、5年ぶりの巨人のリーグ優勝を吹き飛ばした中日・落合監督はCS制度反対論者で、「なんのために144試合戦うのか。リーグ優勝して日本一にならなければ、心の底からは喜べない」と言い切っている。

 営業最優先主義だけに、どうやってもCS制度そのものには矛盾がある。今年いっぱいでコミッショナー事務局、セ、パ・リーグ事務局を統合、セ、パ会長職も廃止して1局にするのだから、来季から思い切った改革をすればいい。

 これまでにも何回か提言してきたが、「12球団総当たりの3地区制度」にすれば、日本一決定戦もこれまで以上に盛り上がるだろう。12球団を4球団ずつ東、中、西地区に振り分ける。各地区の優勝3球団と、メジャーリーグのように3地区の中で最高勝率の2位球団をワイルドカード日本シリーズに出場させる。

 文句の付けようのない4球団による日本一争いはファンの興味を引くだろう。しかも、各地区の優勝チームは必ず出場するのだから、全国区で毎年盛り上がる。

 昨年の日本シリーズは地元の名古屋と札幌では大いに盛り上がったが、東京、大阪ではファンの関心が低かった。巨人、阪神ファンが背を向けたからだ。が、「12球団総当たりの3地区制度」にすれば、各地区の優勝球団が必ず出る。さらに3地区の中での最高勝率の2位球団にもチャンスがある。
 一部の地域でしか盛り上がらない日本シリーズはなくなる。セ、パの連盟をなくし、コミッショナー事務局1局に統合するのだから、これくらいの抜本的な改革をしなければ意味がないだろう。

東・中・西と4球団ずつにわけるとすると、
東=日本ハム(札幌)、楽天(仙台)、ロッテ(千葉)、巨人(東京・文京区)
中=ヤクルト(東京・渋谷区)、西武(所沢)、横浜(横浜)、中日(名古屋)
西=オリックス(大阪・神戸)、阪神(西宮)、広島(広島)、ソフトバンク(福岡)
という、東京都のど真ん中に東と中の境界線が現れるというミスマッチ。

 それに「昨年の日本シリーズは地元の名古屋と札幌では大いに盛り上がったが、東京、大阪ではファンの関心が低かった」とありますが、東京の日本ハムファンのことはまるで度外視なのがちょっと気にかかります。夕刊フジさん、一応東京は日本ハムの準本拠地なのでお忘れなきようお願いします。

 あと大阪は90年代にオリックスが優勝しても全然盛り上がらなかったのは皆さんも記憶に新しいと思います。結局関西はどう分けようが阪神が優勝しないと収まらないんだろうなと思います。

 結局この江尻さんは巨人・阪神・中日の日本シリーズが見たいだけじゃないどうしょうか、と邪推する私がいます。……この制度なら私は日ハム・楽天・西武・オリックス日本シリーズが見てみたいですがそういうのはできませんかそうですか。*1

*1:阪神や中日、ロッテのようなフーリガン的な応援団が苦手です。都市間の代理戦争みたいで。